Movable Typeのアップグレード手順

≪ 目次


名称

mtinstall - Movable Typeのアップグレード


要約

このドキュメントは最新のMovable Typeへアップグレードする手順を説明しています。


アップグレード

Movable Typeの以前のバージョン(1.0~3.01D)を既にインストールしている場合は、フルインストールを行う必要はありません。 Movable Typeをインストールしていない場合は、「インストール手順」を参照してください。

注意事項

アップグレードを行う前には、どんなアップグレードでも、各ウェブログからエントリーとコメントを書き出して(エキスポートして)おくことをおすすめします。 書き出しておくと、アップグレードの最中に何か問題があった場合、エントリーとコメントが読み込み可能な形で手元に残っているので安心です。

ダウンロード

フルインストール用ではなくアップグレード用の配布ファイルをダウンロードします。 ダウンロードした .tar.gz アーカイブまたはzipアーカイブを展開します。

ファイルのアップロード

  1. ウェブサーバーに接続する

    FTPプログラムを起動しウェブサーバーに接続した後、Movable Typeをインストールしたディレクトリに移動します。

  2. アプリケーションをアップロードする

    アーカイブにあるすべてのファイルとディレクトリをウェブサーバーにアップロードし、古いファイルのコピーを置き換えます。画像はバイナリ・モードでアップロードしますが、それ以外のファイルはすべてアスキー(ASCII)モードでアップロードしてください。

    注: search_templates ディレクトリにある検索テンプレートを変更した場合は、アップグレード用配布ファイルからの search_templates ディレクトリをアップロードしないでください。検索テンプレートが上書きされます。

    注:修正を加えていた古いファイルを新しいファイルで置き換える場合は、修正箇所を新しいファイルにそっくり移す必要があります。 ただし、修正が新しいMovable Typeのリリースに反映されていない場合に限ってのことです。 Movable Typeのファイルに加えた修正を、再び反映させる必要があるかどうか分からない場合は、サポート・フォーラム( http://www.movabletype.org/support/ )で尋ねてください。

    注:Movable Typeのアプリケーションが cgi-bin にインストールされており、画像やドキュメンテーションおよびスタイルシートが cgi-bin 以外の場所にある場合は、 images docs styles.css および mt.js を該当する場所にアップロードします。

    注:Movable Type 3.0 以降には、ユーザー・インタフェースの改良をサポートする新しいファイルが二つ含まれています。 「スタティック・ファイルの設置場所の設定」に説明された「スタティック・ファイル」ディレクトリをお使いの場合は、 mt.js および styles.css をそのディレクトリに移動する必要があります。

  3. パーミッションをチェックする

    CGIスクリプト( .cgi で終わる名前のファイル)のパーミッションがすべて 755 に設定されていることを確認します。この値に設定すると、所有者は読み取り、書き込み、プログラム実行の権限を持ち、グループとそのほかのユーザーは、書き込みはできませんが、読み取りとプログラム実行の権限を持つようになります。

アップグレード・スクリプトの実行

アップグレード・スクリプトの削除

セキュリティ上の理由から、アップグレードが完了したら、以下のファイルをFTPサーバーから削除してください。

新機能の設定

Movable Type 3.1 には、設定を行わないと利用できない新しい機能が追加されました。ダイナミック・パブリッシング機能や、指定日投稿の機能を利用したいときには、これらの機能を利用するための設定が必要です。Movable Type 3.1 の新機能ガイドを参考にしてください。

これで終了です!

Movable Typeはこれでアップグレードされました。新しいバージョンを今すぐ利用できます。

新しい機能の内容と使い方の詳細については、「Movable Type 3.1 の新機能ガイド」を参照してください。


補足情報

1.3より前のバージョンからアップグレードする場合

バージョン1.3から、自動的な改行と段落分けがコメントとエントリーで別々に設定できるようになりました。つまり、「 自動的な改行と段落分け 」をコメントに設定して、エントリーには設定しない、ということも可能です。 バージョン1.3では、自動的な改行と段落分けをコメントに対して行うには、各ウェブログの設定を変更し、「 コメントでの改行と段落分けの実施 」ボックスをチェックすることが重要です。

1.4より前のバージョンからアップグレードする場合

バージョン1.4から、Movable Typeは File::Spec のPerlモジュールのバージョン 0.8 以降を必要とするようになりました。 バージョン 0.8 以降がない場合は、以下のエラーがアップグレード後に表示されます。

Can't locate object method "splitpath" via package "File::Spec" at lib/MT.pm line 209.

お使いのサーバーに File::Spec の新しいバージョンが存在するかどうかわからない場合は、 mt-check.cgi を再び実行する必要があります(下記の「必須およびオプションのPerlモジュールのチェック」を参照)。サーバーに File::Spec の新しいバージョンが必要な場合は、ここに記載の手順に従ってください。

Berkeley DBデータベースをSQLデータベースに変換する手順

バージョン2.2から、Movable TypeはSQLデータベース(MySQL)をサポートするようになりました。 バージョン2.6では、PostgreSQLとSQLiteに対するサポートが加わりました。 これはオプション機能で、Berkeley DBもサポートされています。 SQLデータベースを使用しない場合やサーバーでSQLデータベースが使用できない場合は、このセクションを飛ばしてください。

お使いのMovable Typeのバージョンを、SQLデータベースを使うように変更した場合は、このステップを飛ばしてください。

SQLデータベースとその接続に必要なPerlライブラリを、サーバーで利用できるかを調べるには、 mt-check.cgi を実行し、 DBD::mysql DBD::Pg 、および DBD::SQLite のモジュールのステータスを確認します。 これらのモジュールのいずれかがインストールされている場合は、Movable TypeのそれぞれのSQLデータベースのバージョンを、そのサーバーで利用できます。 いずれもインストールされていない場合は、ホスティング業者にSQLデータベースを使いたい旨を連絡する必要があります。

データを変換する場合は、アップグレード用配布ファイルに含まれている変換スクリプト( mt-db2sql.cgi )を使って、Berkeley DBファイルからのデータをSQLデータベースにコピーします。 現在インストールしているMovable Typeを、SQLデータベースが使えるよう変換するには、以下のステップに従います。

  1. mt.cfg ファイルを編集する

    mt.cfg をテキスト・エディタで開き、以下の行を加えます。

    ObjectDriver driver_name
    Database database_name
    DBUser database_user
    

    上記の driver_name DBI::mysql DBI::postgres DBI::sqlite のいずれかで、 database_name はデータを保管するためのSQLデータベースの名称です。また、 database_user はデータベースに接続するユーザー名です。ただし、SQLiteを使う場合はユーザー名もパスワードも必要ありません。

    SQLデータベースが別のホスト上で動作している場合は、 DBHost を使ってホスト名を指定します。

    DBHost database_host
    

    注:MySQLまたはPostgreSQLを使う場合、 database_name に指定したデータベースは必ず存在している必要があります。Movable Typeはデータベースを自動生成しません。

  2. パスワードを指定する

    注: SQLiteを使う場合は、このステップを飛ばしてください。 セキュリティ上の理由から、あなたのSQLデータベースのパスワードを mt.cfg に保管しないようにしてください。 代わりに mt-db-pass.cgi というファイルに保管する必要があります。

    テキスト・エディタで mt-db-pass.cgi を開きます。 以下の行を見つけます。

    database_password
    

    database_password を、SQLデータベースへの接続時に使用するパスワードに置き換えます。

  3. mt-db2sql.cgiを実行する

    ウェブ・ブラウザを開いて、あなたのサイトにある mt-check.cgi のURLにアクセスします。 たとえば、あなたのサイトが http://www.your-site.com/ で、Movable Typeのファイルを /mt ディレクトリにアップロードした場合は、 http://www.your-site.com/mt/mt-db2sql.cgi のURLにアクセスします。 mt-db2sql.cgi はPerlスクリプトで、SQLデータベースに必要なスキーマを作成し、Berkeley DBファイルからのデータを使ってデータベースを生成します。

  4. 変換に成功したかどうかをチェックする

    mt-db2sql.cgi の実行が終了したら、ブラウザのページ下部を見て、変換に成功したがどうかをチェックします。 成功していると、以下のメッセージが表示されます。

    Done copying data from Berkeley DB to SQL database! All went well.
    

    このメッセージが表示されていれば、作業は終わりです。 Movable Typeにログインしてシステムを使うときに、そのシステムに対応するSQLバージョンが使用できます。

    エラーが生じると、以下のメッセージが表示されます。

    An error occurred while loading data:
    

    このメッセージは具体的なエラー・メッセージと共に表示されます。 エラーが発生した場合は、 mt.cfg ファイルを開き、以下の行を削除します。

    ObjectDriver driver_name
    

    driver_name はステップ1で指定したドライバー名です。

    これによって、Movable TypeのBerkeley DBバージョンを使用する状態に戻ります。 受け取ったエラー・メッセージはサポート・フォーラムに投稿してください。


Copyright © 2001-2005 Six Apart, Ltd. All Rights Reserved.